お金がないと嘆くクリエイターが売れない理由
最近TwitterのRT等で、バンド活動やマンガ家、イラストレーターを目指す人達が「創作活動はお金が掛かる。だからバイトしなきゃいけなくて、時間も無くなるから活動も満足に出来ない」といった内容のツイートをよく見かけます。
たしかにその通りだと思いますし、私自身も稼いでいる訳ではないので、偉そうなことは何も言えません。
ただ最近すごく感じるのは、年齢問わず誰もが何かしら創作活動を行なっているんですよね。
絵を描いたり音楽を作ったり、ブログを書いたり、動画を作ったり、写真を撮ったり……。
それはもちろんSNSという誰でも気軽に作品を発表出来る場があるからなのですが、これってつまり誰もがクリエイターということでもあるんです(それで稼いでいるとか、職業にしているかは置いておいて)。
私の周りでも、男女の友だち、多忙なサラリーマン、主婦、学生、みんな何かしら作っています。
ということは、みんな自分の創作活動に専念したいはずなんですよね。
お金も時間も出来ることなら自分の活動に注ぎたいワケです。
そういった人たちが他人の作品を買ったり、創作活動を応援するのって、どんなケースなのでしょうか?
そのあたりをきちんとよ~~く考えて価値を提供しないと、絶対にファンはもちろん、応援してくれるお客さんなんて一人も付かないと思います。
と言っても、作品を作っている人はみんな、自分の作品に全力を注いでいると思います。
クオリティも高めて、内容も充実させて、手間暇掛けて……。
でも、どれだけ頑張って作品を仕上げても、その作品が知られなければ、それは無いのと同じなんです。
音楽で言えば聴いてもらえなければ、マンガや文章で言えば読んで貰えなければ。
聴けば分かる!読めば分かる!と思うかもしれませんが、世の中にはとんでもない数の作品が量産されているので、手に取るステップが多ければ多いほど、後回しにされてしまいます。
だから創作活動は食えない、難しい、甘くない、と言うのは諦めた人の説教と同じなので言いません。
私自身が感じたのは、創作活動のあり方を変えれば、あっさりとお金も時間も活動も上手く回るということです。
例えば音楽が好きと言っても曲が好き、歌詞が好き、リズム、楽器など、かなり細分化すればその人にしかないこだわりのようなものが産まれるはずです。
それはとてもニッチだったりマニアックで、周りには理解出来る人はいないかもしれません。
でもそんなマニアックなことでも、追求しこだわり抜けば立派なスキルや作品になり、尚且つ他にはない希少性を産み出すことが出来ます。
最初は理解出来る人も市場も無いのでお金には全くならないでしょうが、だからこそ競合がいなく、企業にも出来ないことなので、個人やアマチュアで為せる技と言えます。
また、そういった希少性の高いスキルや作品であれば、他の創作活動をしている方からも協力して欲しい、とお願いされるようになります。
実際そうやって有名になった人、稼いでいる人、無名でも引っ張りだこな人は沢山います。
テレビ番組で言えば、マツコの知らない世界が良い例ですね。
プロデビューすることや大勢に注目されることに憧れる人は多いかもしれません。
勿論それらを経験することには大きな価値があると思います。
でもそういったことは、誰でもちょっと頑張れば出来てしまうんです。
というか頑張る方向性をちょっと変えれば全然難しくはありません。
しかし、そういったプロとしての活動を続けていくことや、常に注目を集め続ける活動は並大抵の人では出来ません。私も無理です。
それが創作活動や、○○で食っていくのは難しいと言われる所以だと思います。
でも、そんな強豪相手と競い続けたり、命も削って活動しなくても、今言ったような自分のこだわりを追求していく方が、自分の思い描いていた理想に近付けると思います。
これも同じようにSNSを始めとするネットの場が広まったからならではの現象です。
マンガを描いているからマンガ家にならなければいけない、なんてルールはなく、音楽活動をしているからといってライブをしなければいけない、というわけではありません。
形式やあるべき姿にとらわれずに、自分のやりたいことをとことん追求して、それをSNSで随時発表(というか記録に近い)していくのが、今の時代のクリエイターが食べていく最善の道であり、必勝法だと思っています。